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研修医「労働者」と初判断 最高裁「労務の提供ある」 劣悪条件の改善後押し 関西医大の未払い賃金訴訟
 

 共同通信によると、過労死が認定された関西医大病院(大阪府守口市)の研修医=当時(26)=の未払い賃金をめぐり、遺族が「最低賃金の水準を下回っているのは不当」として、病院側に差額分の支払いを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第二小法廷(福田博裁判長)は3日「研修医は労働基準法上の『労働者』に当たる」との初判断を示した。
  その上で病院側に、約2カ月分の最低賃金との差額約 40 万円の支払いを命じた一、二審判決を支持、病院側の上告を棄却した。
  研修医の劣悪な労働条件は多発する医療事故の背景ともされており、「労働者の立場」との司法判断が確定したことで、病院側は賃金や勤務時間、労災補償など環境面での条件整備を強く求められそうだ。
 判決理由で福田裁判長は「臨床研修は医師の資質向上を図る教育的な側面もあるが、指導に基づき医療行為などに従事すれば、病院の指揮監督下で労務を提供したといえる」と指摘。今回のケースについて「病院は医療行為に対して払った奨学金に源泉徴収もしており、労働者として最低賃金を支払う義務があった」と判断した。
  訴えていたのは 1998 年に急性心筋梗塞で死亡した森大仁さんの母親ら。一、二審判決によると森さんは関西医大を卒業後、同大病院に研修医として勤務したが、大学は月6万円の奨学金しか給付せず、共済制度にも加入させなかった。
  遺族側は過酷な勤務が死亡原因として病院側に損害賠償などを求める訴訟も起こし、計約 9,300 万円の支払いを命じた二審大阪高裁判決が確定している。
  研修医が安価な労働力として酷使され、医療の質の低下を招いているとの批判は以前から強く、厚生労働省は昨年4月、医師免許取得後2年間の臨床研修を義務化。病院側に研修プログラムを強化し、月 30万円程度の収入が確保できるよう求めている。

2005年6月3日(共同通信)

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