
看護師の長女がくも膜下出血で死亡したのは過重な勤務が原因として、大阪府吹田市の夫婦が国を相手に、国家公務員災害補償法に基づく計約 1,260万円の遺族補償を求めた訴訟の判決が 16日、大阪地裁であった。山田陽三裁判長は「勤務と死亡の因果関係は、超過勤務時間の面からは認められないが、質的過重性を考慮すると認められる」と述べ、ほぼ全額の支払いを命じる判決を言い渡した。
判決によると、長女=当時(25)=は国立循環器病センター(吹田市)の脳神経外科病棟に勤務。2001年2月に自宅でくも膜下出血を発症し、翌月死亡した。
発症前6カ月間の時間外労働は毎月約 50時間で、山田裁判長は「時間的(量的)な過重性では、発症は公務に起因するとは言えない」と指摘。しかし、1カ月に5回程度、勤務終了から次の勤務まで5時間程度しかない体制が組まれていたことから、「精神的、身体的負荷は非常に大きく、慢性疲労や過度のストレスが持続、蓄積していた」と認定した。
同じ看護師の母親(58)は記者会見で、「看護の現場の労働条件は本当に厳しい。これを機に改善につなげてほしい」と話した。
国立循環器病センターの話 内容を十分検討し、関係省庁と協議の上今後の方針を決めたい。(時事通信)